一部の方(ジャンク愛好家、もしくはペンタックスカメラ愛用者-しかも一部機種に限られますが---)以外には、全く興味の沸かない退屈な記事になりそうです。ざっくり読み飛ばして、一番最後の数行だけを読んでいただけれければ十分です。


すなわちPENTAX K-30(及び同一シリーズのk-50、k-70、k-s1、k-s2にも関係ありか?)と、いわゆる「黒死病」にまつわるマニアックなお話です。


ことのあらましを、過去記事からかいつまんでたどってみます。


割れ鍋に綴じ蓋、の巻(2019-05-02)



最近、PENTAXK30というカメラを中古で買って使っています。HOYAによる吸収という転変を経たPENTAXが、リコーと合併して最初に発売した防塵防滴の「ミドルクラス」カメラです。2002年2012年の発売当時、向井理の出演するCMで注目されました。
発売当時から関心はありましたが、ちょっと奇をてらった尖った感じのデザインが感じが好きになれず(それより何よりお小遣いが及ばず)、手を出さないままで今日まできました。最近、諸事情から手元にPENTAX機がK5Ⅱ一台になり、お手軽お散歩カメラも確保しておきたい思いから、なりゆきでこれを入手したのでした。
思っていたより軽量コンパクトで、使ってみると、デザイン的にも違和感がなく、使い勝手もよくて気に入っています。すでに生産中止になって久しい旧製品の使用感を、今更コメントするのもタイミング遅れというものですが、世間ではよく知られているらしい一つの問題に今更気づきましたのでメモしておきます。
というのは、中古で購入した直後から、シャッターを切って液晶画面で写りを確認すると、画像が真っ暗・真っ黒でがっかり、という現象に時折見舞われました。いや、時折と言うより、かなりの頻度でこの現象が起こります。
netで調べてみると、似た症例がかなりたくさん報告されており、かなりよく知られたトラブルのようです。
自動絞り制御の不具合によるもので、メーカーによる修理が必要なようで、一万数千円の出費を覚悟しなければならないようです。それでは、中古での購入価格と大差なくなってしまいます(トホホ)。
さらにネット記事を探っていますと、自己責任で分解して修理する方法も克明に紹介してあったりします。10年前、いや20年前なら、きっと試してみたことでしょう。ジャンクパソコンの分解組立や、ジャンクレンズの分解掃除など、わくわくしながら試していた頃ですから。ただ、いま振り返れば、成功体験の方が極めて少なかったのですが(汗)
分解修理の方法をとらずにすます方法は?
1)専用バッテリーではなく単三乾電池を使う、
2)しばらく連写撮影をしてみる
3)ファインダーではなくライブビュー撮影をして、みる
などの方法が紹介されていました。その原理を説明するとややこしいので省略しますが、絞り制御ユニットの中の部品が、余分な磁気を帯びることで適切に作動しなくなるためらしいです。
1)2)は検証していませんが、3)は、試してみると確かに効果があるようです。でも。つい油断すると、まっ黒の画像を何枚も生み出してしまいます。
そこで、ふっとひらめいたのは、自動絞りに依存している最近のレンズ(PENTAXではDAレンズなど)ではなく、手動絞りダイヤルのある旧式レンズならトラブルを回避できるのでは?という思いつきから、今朝は、手近にあったSIGMA APO70-300mmを装着して歩いてみました。以前故障修理に出したレンズです。


↓この記事参照。


相も変わらぬガラクタ較べ、の巻

(中略)


誤作動カメラと故障修理レンズは、「割れ鍋に綴じ蓋」の取り合わせです。


が、この取り合わせでは、自動絞り制御の不具合は発症しませんでした。めでたしめでたし。



黒死病異聞、の巻(2020-02-07)



今日の記事は、このPENTAX k-30にまつわるちょっとオタクな話題です。


テーマは「黒死病」。と言っても、新型コロナウイルスの猛威から連想を誘われて、かの高名な破滅的な伝染病「ペスト」の別名を思い出したというわけではありません。


わが愛用のPENTAX k-30に発現した不具合。NET上では「黒死病」というおどろおどろしい病名を与えられ、多くの症例報告がUPされています。


以前、こんな記事を書きました。


割れ鍋に綴じ蓋、の巻(2019-05-02)


(中略)


分解修理の方法をとらずにすます方法は?
1)専用バッテリーではなく単三乾電池を使う、
2)しばらく連写撮影をしてみる
3)ファインダーではなくライブビュー撮影をしてみる
などの方法が紹介されていました。その原理を説明するとややこしいので省略しますが、絞り制御ユニットの中の部品が、余分な磁気を帯びることで適切に作動しなくなるためらしいです。



1)の方法が有効と思われて、もっぱら単三電池(充電式)で使用するのを常としていましたが、この条件でもしょっちゅう暗黒症状が出現するようになりました。


2)の方法によれば、ほぼ回復するのですが、何枚、あるいは何十枚連写すれば回復するのか確実ではなく、肝心のシャッターチャンスに対応しかねます。


3)は、私の撮影では実用的でありません。


というような中で、どうしてもストレスがつきまとうので、気持ちにゆとりのある場合にしか、このカメラは持ち出せず、勢い使用頻度が減ります。


いっそ、思い切って修理に出そうかと迷うこともあるのですが、どうやら修理代金は1万8000円といったところらしい。これでは、本体の中古購入価格を上回り、馬鹿馬鹿しい限り。いっそ、別機種の中古購入を検討しようか、とも迷うのですが、困ったことに、この症状は、わがk-30のみならず、シリーズのk-50、k-70、k-s1、k-s2でも、高い頻度で発症するそうで、代替機を得ても、同じ苦労を覚悟せねばならぬらしい。


で、とうとう、悪魔の誘惑にあらがいがたく、禁断の「分解修理」に着手してしまったのです。


いつも、この種のDIY(do it yourself=自分自身でやる)で、懲りることなく陥る失敗は、外した部品やネジがどこの部分だったか分からなくなる悲劇。このたびも、それを怖れて、慎重の上にも慎重を期して、発泡スチロールに書いた図面の該当位置に、ネジを突き刺して保管し、組み立て時に正確に使うことに留意しました。



外皮をはぎ取ると、見事に骨格があらわれました、ここまでは、難しい作業ではありません。




蓄電しているコンデンサ類に触れると感電の危険があるということで、そこは慎重に、、、。



電磁コイルの中にあって、露出を司るこの馬蹄型の部品が、電磁石の影響で磁気を帯びたままで悪さをする、というのがこのトラブルの原因であるようです。薄くハンダを載せることで、電磁の影響を減らす、という方法や、ヤスリで一部を削るなどの対処法が,NETでは紹介されています。



ハンダとハンダごては、いま孫宅へ出張中なので、ヤスリで削る術をほどこすことにして、元の姿に組み立てなおしました。はやる心で電池を入れ、電源ON。早速試写してみますと、、、、、露出異常は、まったく起こりません。ひょっとして、18000円に匹敵する手術成功?嬉しいです。


組み立てが終わっても、ネジが2本余ったんですが(汗)、、、気にしない気にしない。



束の間のぬか喜び、の巻(2020-02-16)



さて、今日タイトルの「束の間のぬか喜び」のココロは?


先日の記事黒死病異聞、の巻(2020-02-07)で、故障カメラをDIYの分解修理で、18000相当修理代金を浮かした件を、自慢げに報告しました。たしかに、しばらくは快調な働きを示してくれていて,満悦至極だったのですが、ここのところ、「黒死病」の症状とは別の、原因不明の挙動不審があらわれるようになり、ついにはAFが全く効かなくなりました。


文字通り「束の間の幸せ」「ぬか喜び』に終わったワケでした(トホホ)


仕方がありません。今の所、MF撮影は無問題でできるようですので、MF専用機として活用することにしました。



コロコロコロナ、の巻



コロコロ変わるコロナ対策は、「科学よりも政治」を優先した「場当たり的」な「政治的判断」によるものーーーズバリ、指摘の通りでしょう。


ことほどさように。「コロコロコロナ対策」は、嘆かわしい限りですが、かく言う私自身も、コロコロ変わる自分の心を持て余しています。というのも、最近何度も繰り返し述べてきたように、AF機能が故障したためMF専用機として利用することに決めたPENTAX k-30。でも、その決心はもろくも崩れてしまい、ついついAFが可能な中古機を、諭吉1枚で落札してしまったのです。送られてきた品は、決して美品とは言い切れず、あれこれの欠点もあるものですが、肝心のAFは健全でしたし、ラッキーなことに、あの『黒死病』も発症していません。黒死病異聞、の巻(2020-02-07)参照。


顧みてみると、2019年の2月に中古で購入したこの機体、黒死病修理のために必要とされる1万8000円があればお釣りが来るお値段でした。そして今度、オークションで見つけたこれは、さらに安価。心が動いて、抑えては動き、抑えては動きの果てに、ついついポチってしまいましたとさ。



またまた割れ鍋に綴じ蓋、の巻



後に黒死病異聞、の巻 (2020-02-07)で書いたように、ネット情報を元に、分解して処置したところ、しばらくもち直したのでしたが、やがてほかの不具合も出てきて使用不能になりました。この機種に愛着があったので、しばらくしてまた中古購入し、ある程度の頻度で使いましたがやはりこの個体も同じ現象が発現。今もだましだまし使っている状況です。

あい前後してPENTAX k-s1というAPS-Cカメラを中古購入しました。K-30を始め過去に使用してきたPENTAXカメラの多くと共通のバッテリーが使え、本体重量500g弱(バッテリー、SDカード付きで558g )という軽量コンパクトさは気軽に持ち出せるお散歩カメラとして魅力的、それで約2012万画素、視野率100%のファインダー等々、一定のスペックを持ちながら安価・・・などの特徴に目がくらんだのでした。実は、この機種も黒死病の発現例が多く報告されているらしいのですが、私のものはまだ無事です。


こんないきさつをたどってきた、黒死病罹患のk-30しばらく出番のないままでしたが、最近ふと、新発見のように思いついたことがあります。それは、「自動絞りに依存している最近のレンズ(PENTAXではDAレンズなど)ではなく、手動絞りダイヤルのある旧式レンズならトラブルを回避できるのでは?」という思いつきで、これは新発見でも何でもなく、すでに最初の引用記事ではっきり書いていたことでした。この着想を、すっかり忘れていました。


これで行けば、黒死病なんか怖くない!!のでした。


手動絞りダイヤルのある旧式レンズはもとより、固定絞りのレンズ(私の持ち物ではレフレックスレンズなど)や、BORGのレンズは、全く黒死病の影響を受けないはずではないですか。これに気づいてちょっとわくわくし、早速実験してみました。念のために撮影モードを「Av:絞り優先自動露出」に設定しておきます。


効果のほどはいかがでしょう?


梢に止まるカワラヒワ。



近寄って写します。



さらに近寄ります。


 


池のカルガモ。



松の枝の間に目をこらすと・・・



大幅にトリミングします。



望遠マクロのような撮影もできます。




以上は12月23日撮影。


今日(25日)も、同じ組み合わせて実験しました。


児島湖畔を散歩しましたが、寒気が緩んで、小春日和となりました。


上空を飛ぶ鳥。



トリミングします。


獲物をわしづかみにして運ぶミサゴです。




次もトリミング画像です。


スズメ。



ツグミ。



トリミングとともに、少し画像調整してます。


結論。黒死病なんか怖くないことがわかりました。


同じリスクを抱えるk-s1も、いずれ発症したとしても、使い道があることに、希望が持てます。


今日はこれにて