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先達に導かれ、の巻 [日録]

以前、こんな記事を書きました


吾、まさに「非公式」主義者なりき。(2015-01-18)


正しいやり方」知りません。損な性分だと思います。素直じゃないのです。小学校の時、先生に「聞くは一時の恥、聞かぬは一生(または、末代)の恥」という金言を教わり、まさに自分に当てはまると自覚したものの、生来、自分から問うたり、手ほどきを受けたりすることが、大の苦手というか、とにかく億劫なのです。できれば人に聞かずに、自分で見つけたいのです。 (中略)ところで私、中学校の頃から、急に数学が苦手になりました。 「公式」を覚えることに抵抗があったからです。 どうやってその公式が生み出されたかの原理をわかろうと思ううちに、スピードに追いつけず、努力を放棄しました。 ですが、後に、この文章を読んで、痛く後悔しました。戦前の軍国時代、科学的精神を守り抜こうとした唯物論哲学者の戸坂潤の、「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」という文章です。
筆者は、学生時代、師から「数学には、判り切ったことをわざわざ一遍々々繰り返すのを避けるために、公式というものがある。君はその公式そのものから論証しようとするから無駄な時間がかかるのだ。公式位いは覚えておかなくてはいけない。」と諭されたというエピソードをもとに「公式主義」を論じています。
(中略)
「先達はあらまほしきものなり」(徒然草 第52段 仁和寺にある法師)と、兼好法師も言っていました。 でも、「後悔先に立たず」と言いますが、今となってはまったく「後の祭り」で、「習い性になる」という言葉通り、いったん身についた性分は、なかなか矯正はききません。

今回もつくづく身に沁みました。
『徒然草』 第52段 「仁和寺にある法師」を引いて、戒めとしたいと思います。

(原文)
仁和寺(にんなじ)にある法師、年寄るまで、石淸水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、たゞひとり、徒歩(かち)よりまうでけり。極樂寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。さて、かたへの人にあひて、「年比(としごろ)思ひつること、果たし侍(はべ)りぬ。聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず」と言ひける。
すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり。
(地方語訳)
仁和寺におるお坊さんが、年をとるまで石清水八幡宮をお参りしたことがなかったもんで、情けなく思えて、ある時決心して、たった一人で歩いて参詣したんじゃと。ふもとの極楽寺(ごくらくじ)と高良(こうら)神社を参拝して、「これで全部じゃ」と思い込んで帰ったそうな。そして、傍らの坊さん仲間に向って、「長年、心に思っていたことを果たしましたわい。八幡様は、聞いておった以上に、尊くていらっしゃいましたぞ。それにしても、お参りする人という人が、みんな、山へ登っていったのは、何事があったのかしらん?気がかりには思うたけれど、八幡様にお参りすることがもともとの目的であるからと思うて、山上までは見なかった。」と言うたそうな。
小さなことにも、案内者は欲しいことじゃのう。

きょうはこれにて。




岡山後楽園は、私にとってなじみ深い公園のひとつです。でも、いつも、一人だけで勝手気ままに歩くのが常で、ガイドの方からきちんとした案内などは受けたことがありませんでした。それが、先日(4/17)、そのチャンスに恵まれたのでした。


というのは、私の所属する退職同業者の親睦団体のお仲間にも、退職後、後楽園の「園内ボランティアガイド」に携わっている方がおられ、その協力を得て、3人のボランティアガイドに案内いただきながら、園内を見学する機会を持てたのでした。


地元支部からの参加者26人は、3つのグループに分かれて、ガイドさんによる歴史的・文化的説明を受けながら、陽春の後楽園を堪能することができました。


見学後の交流会で、参加者のお一人が、「どこを写しても絵になる」、とおっしゃっていたとおり、無数の被写体に恵まれ、しかも絶好の日射しのもとで、シャッターボタンを押しまくりたい心境でしたが、この日は、ガイドさんの案内に従って順序よく歩くことに意識が働いたのと、一つのグループの世話係を割り当てられていたせいもあって、撮影枚数はわずかにとどまりました。でも決して、悔いはありません(キリッ)。




正門近くの鶴鳴館。庭の牡丹が艶やかです。


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後楽園のHPにはこう紹介してあります。


江戸時代から伝わっていた建物は戦災で焼失し、その後昭和24年(1949年)、山口県岩国市の吉川邸を移築したもので、武家屋敷のたたずまいをよく伝えるものです。
江戸時代にあったのは茅葺きの建物で、数室に分かれ、使う人の格や用途に応じて使われていました。時には来訪者をもてなす部屋としても使われました。
現在は、結婚式や同窓会など、広く一般の方に貸し出され利用されています。




そういえば、過去記事にこんなことを書きました。


またまた梯子、の巻


一つご案内があります。

妻が通っている「織物教室」の作品展が、今月末に催されるそうです。会場所は後楽園「鶴鳴館(かくめいかん)」だそうです。

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案内はがきのコピーを掲載させていただきます。

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隣接する建物が「延養亭(えんようてい)」。藩主の居間だそうです。


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こんなことを過去記事に書いたことがあります。


後楽園スケッチ、の巻

最近、妻が、お友達とおしゃべりする場所として後楽園を利用することがしばしばあります。コロナ禍のもと、人出も少なく混雑することもないし、戸外でのおしゃべりなので、密も避けられる、という点に加えて、そのお友達も、スケッチや絵画を楽しむ方だそうで、時間を費やすにはうってつけのようです。私が教育相談ボランティアに出かける日に、一緒に妻を乗せて後楽園に下ろし、午後一緒に帰ることにしています。そのため妻も、年間パスを購入し、既にモトは取ったようです。逆に、私は送り迎えが主で、実際に入園するチャンスがなかなか取れなかったので、先日の園内散歩は、久しぶりでした。

昨日の水曜日が、それに当たり、延養亭が特別に一般開放される(予約必要)とかで、お友達と見学してきたようです。

後楽園のホームページから、延養亭の記事を引用します。

延養亭(えんようてい)
藩主の居間で、園内で最も重要な建物でしたが、戦災で焼失し、昭和三十五年に当時第一級の木材と技術で築庭当時の間取りに復元されました。 園内外の景勝が一望できるように作られており、歴代藩主もここから眺めました。 現在もこの景観の保全につとめています。

夏に書いたらしい妻のスケッチです。

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こちらの過去記事でも、庭園内の景物や建物について、あれこれ触れました。


防塵防滴カメラ、の巻


岡山後楽園のホームページから、「後楽園の歩き方」という園内地図をコピーしてご紹介します。

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「じっくりコース」と名付けられたコースです。「園内の隠れた見どころから、少しマニアックなポイントまで、岡山後楽園の魅力を味わい尽くすなら、所要時間2時間のこのコースへ。」とあります。



ほかにも、同工異曲のこんな園内紹介を繰り返し書いてますので、今回記事では割愛します。


雨の後楽園続いてます、の巻


梅雨晴れ間に雨の後楽園を憶う、の巻




正門のごく近くにある茶店のほとりの広場は、「射場。見学中のわがープの皆さんが説明に聞き入っています。。 

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後楽園のHPではこう紹介されています。


弓場には弓を射る射場、的を置く的場、昔ながらの形式を残した弓の判定をする人が座る矢見塚があります。現在、射場は休憩所として使われ、昭和33年に復元された観射亭は土産物屋として活用されています。


少し歩いて丹頂鶴の飼われているあたりを通り過ぎ、馬場とその側にある観騎亭を見学。


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後楽園HPにはこうあります。


馬場のほぼ中央に位置する観騎亭。観騎亭は、昭和9年の水害で被害を受け、改修されましたが、戦災には遭っていません。馬場側の窓を開ければ騎馬武者がちょうど良い位置に見え、庭側の窓からは松林に見え隠れする沢の池や庭の様子がかいま見えます。


いつもは板戸で覆われている,という印象があるこの建物。この日は白い障子があらわれています。そのわけは?実は私たちが、園内を一巡見学し、芝生広場で昼食のお弁当をとった後、再びこの観騎亭まで戻って、ひとときの交流会を開くために、予約してお借りしているため、雨戸が開けてあるのです。


例えば、この建物は、板戸に閉ざされています。二色が岡に囲まれた茂松庵(もしょうあん)でしょうか?


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上でも紹介した防塵防滴カメラ、の巻 にこう書きました。


その④に「二色が岡」があります。解説には「その昔、春には山桜、秋には紅葉で一帯が彩られたことから、『二色』の名が付けられました。現在は野鳥が飛来する静かな林に。緑の中に茂松庵や地蔵堂などがひっそり佇みます。」とあります。

茂松庵は、元禄4年(1691)前後に建てられた茶室。戦災で焼け、昭和27年(1952)に再建。「花葉軒」と呼ばれた時期もある由。

雨の中、ひっそりと佇んでいました。

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「現在は野鳥が飛来する静かな林」とあるとおり、バードウォッチャーから愛されていた二色が岡ですが、雑木が生い茂る状態を、本来の名前の通りに戻すため、最近大がかりな伐採を施し、桜と紅葉の植林が進められているそうです。ずいぶん見晴らしがよくなりました。


長い記事になりました。


自治会会計や、ミニ新聞編集、冊子編集、などなどたまりにたまっていた作業をこなしながら、合間を見てブログ書きを進めていますが、パソコンの機嫌がよいので、ストレスなく作業できます。


ただ、疲れ目か、はたまた花粉症に加えて黄砂の影響か、目がすこぶる不調で、今朝は眼科に行ってきました、


もうすこし、書く材料があるのですが、次回に譲ります。


今日はここまで。


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