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続20年前のベトナム訪問記、の巻 [私の切り抜き帳]

年金者組合作品展に出品した写真についてある遺失物、の巻でご紹介しました。ベトナム戦争後も、ベトナムに置き去りにされた米軍戦車の残骸が、記念物として展示されていたものの写真です。


これをきっかけに、古い記憶と記録をたどり、20年程前のベトナム旅行の記事を、初代ブログの方に小分けで掲載してみました。


20年前のベトナム訪問記(1)(https://kazsan.blog.ss-blog.jp/2023-08-18)~20年前のベトナム訪問記(9)(https://kazsan.blog.ss-blog.jp/2023-08-23


色々過去データを探っているうちに、こんな文章も発掘しました。


この文章は、どう使ったのか?どこかに発表したものかどうかも、記憶が曖昧です。ともあれ、この機会に、アーカイブ化しておくことにします。


ベトナム最後の夜



ベトナム最後の夜は、1000年もの歴史をもつという「水上人形劇」の鑑賞。「水上人形劇」は、ベトナムを代表する民俗芸能のひとつで、湖沼の多いベトナム北部の農村で生まれ、収穫の祭りの時などに屋外の水辺で演じられていたものが、娯楽として宮廷にまで広がったものと言われます。私たちが見学したのは、ハノイ中心部ホアンキエム湖畔の「タンロン水上人形劇」で、主として外国人観光客を相手に毎日演じられているそうです。
  入り口でパンフレットと素朴な扇を貰って、こぎれいな劇場に入ると、客席は西洋系、中国系など多彩な観客で埋まっています。見下ろす位置に張られた水の上を舞台に、民族音楽の演奏をバックに、コミカルに、また優美に、人形達の演技がスケール大きく繰り広げられます。説明はベトナム語で行われますので、詳細はわかりかねますが、一話一話が短くテンポ良く展開することと、人形達の所作や表情がリアルで、農民達の暮らしぶりや伝説・伝承のあらまし程度は彷彿と想像できるので、最後まで舞台に引き込まれ、客席は期せずして、笑い声や歓声に包まれます。
演目は表の通り。


タンロン水上人形劇プログラム

1.祭の旗上げ
2.テウさんのナレーション
3.竜の踊り:4匹の火を噴く竜の共演
4.水牛とフルートを吹く子供
5.田植え作業 
6.カエル採り
7.アヒル農法と狐狩り
8.釣り
9.凱旋帰郷
10.獅子舞
11.不死鳥(鳳凰)の舞い
12.レロイ王、ホアンキエム湖の伝説
13.水遊び
14.ボートレース
15.獅子のボール遊び
16.仙女の舞い
17.(竜,獅子,鳳凰,亀)4匹の共演


プログラム12番「レロイ王、ホアンキエム湖の伝説」は、ハノイ市民の憩いの場ホアンキエム湖にまつわる伝説を題材としています。黎(レ)朝を建国したベトナムの英雄レ・ロイにちなむ、次のような伝説です。15世紀初め、中国明の圧政に耐えかねたレ・ロイは、天から授かった宝剣で明を打ち破り、中国の支配からベトナムを解放します。その後、レ・ロイ王が湖で遊覧していると、突然黄金の亀が出現し、「国が平和になったので、神に宝剣を返して欲しい」と告げて、宝剣を口にくわえて湖底に帰っていったといいます。ホアンキエム(Ho Hoan Kiem)は「還剣湖」の意。湖の名前の由来は、ベトナム建国・独立の誇りと結びついたものでした。


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さて、この旅行後数年経った2006年、11月11日共同通信が次のような記事を配信していました。


18日からアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれるハノイで、観光名所ホアンキエム湖に1匹だけ生息するとされる大きなカメが久々に姿を現し話題を呼んでいる。
ベトナム自然環境保護協会のハー・ディン・ドク教授によると、カメが現れたのは8日午前。湖に浮かぶ小島に約30分はい上がった後、水中に戻ったという。
地元で「偉大なおじいさん」と呼ばれ親しまれているカメは「体長約1・8メートル、重さ約200キロ」とされる。2005年までの15年間で200回目撃され、うち37回は胡錦濤・中国国家主席のベトナム訪問など重要な政治日程と重なった。地元紙は「ベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟承認やAPEC開催を祝福しているのでは」と報じている。
ドク教授は「政治イベントとカメ出現を結びつけるのはその人次第」と話している。


今日はここまで。


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