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かぜのおとにぞおどろかれぬる,の巻 [日録]

昨日は立秋だったそうです。

秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる藤原敏行

雨の前日と比べて、気温はうなぎ登り、熱中症アラートも出されるなかの立秋でしたが、たしかに風の音は聞こえました。台風の影響らしいです。

早朝散歩の写真を載せます。

RICOH GXR+廉価オールドロシアレンズ ンダスター61という取り合わせを久々に持ち歩いてみました。

この組み合わせを最初に紹介した記事はこれでしょうか?。

冬晴れの半田山植物園でインダスターレンズを試す、の巻(2018-12-12)

携行カメラの選択に迷いましたが、最近手に入れた中古お遊びレンズを試してみたいと思いました。既に生産中止になっているリコーGXR本体に、レアなMマウントユニット「GXR MOUNT A12」を装着し、マウントアダプターを介して、インダスター61L39マウントというロシア製(!)のレンズを付けてみたのです。どれも、旧時代の「ゲテモノ」機材の類ですが、なかなか精悍な風貌ではありませんか?

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上の記事の写真には写っていたビューファインダーが、破損して使えなくなり、今は液晶画面だけでピント合わせをしなければなりません。もちろん、マニュアルフォーカスです。

朝焼け雲に目を引かれました。

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山の端からの日の出。

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散歩道からの田園風景。

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このオールドレンズ、モノクロフィルム時代の製品でしょうが、なかなか侮れない発色です。

白いムクゲの花。

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おまけは、8月7日の早朝の写真です。

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今日は、朝から「秋の風」というには熱風ですが、台風由来の強い風が音を立てて吹き荒れています。

今日、8月9日は、ナガサキ原爆の日ですが、地元9条の会が毎月行う「9の日行動」の日でもありました。今回は、酷暑を避けて野外でのスタンディングに代えて,冷房の効いた室内での学習会。

冒頭、世話役のQさんが、『憲法くん』のパフォーマンス。おなじみ松本ヒロさんのネタを、『絵本 憲法くん」を読み上げる形で演じてくださいました。

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メインの学習は、いつものとおりAさん(九二歳)が「個人の尊厳と憲法」と題してレクチャーしてくださいました。

Aさんは、「はじめに」で、今年の通常国会が、6つの悪法案を次々と成立させた異常さを指摘。自公に加えて維新・国民民主が悪法成立に手を貸すという翼賛状況を批判するとともに、外国人・性的少数者など社会的に立場の弱い人々の「個人の尊厳」に対する攻撃を強めている点を強調。「前回は自公政権が先取り的に行使してきた安保三文書によって、世界3位の軍事大国として『戦争する国』の道に踏み混む恐れを指摘し、『新しい戦前』を許さず、今こそ平和憲法を輝かせるとき」であることを訴えました。『9条の会』がこの道を進むとき、今まで以上に『個人の尊厳」の破壊を許さない」という声を大きく高め広げることが重要ではないかと考えます」と、テーマ設定の理由を述べておられます。

レジュメの表題だけ紹介します。

1.改悪入管法の『個人の尊厳』侵害

2.立法自体が理不尽

3.ウィシュマさん事件-維新の会の本質を問う


学習会が終わっての帰り道、何気なくカーラジオを置きいていると、こんな言葉が耳にとまりました。

今年5月のG7広島サミットでは、参加各国リーダーがそろって広島平和記念資料館を訪れ、被爆者と面会し、被爆の実相を知ることの重要性を自らの行動で世界に示しました。また、このサミットの成果文書である「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」では、「核戦争に勝者はいない。決して戦ってはならない」ということが再確認されました。

しかし、この広島ビジョンは、核兵器を持つことで自国の安全を守るという「核抑止」を前提としています。核抑止の危うさはロシアだけではありません。核抑止に依存していては、核兵器のない世界を実現することはできません。私たちの安全を本当に守るためには、地球上から核兵器をなくすしかないのです。

核保有国と核の傘の下にいる国のリーダーに訴えます。

今こそ、核抑止への依存からの脱却を勇気を持って決断すべきです。人間を中心に据えた安全保障の考えのもと、対決ではなく対話によって核兵器廃絶への道を着実に歩むよう求めます。

誠にその通りと感じ、どなたの発言かと興味をそそられました。

確かめてみると、鈴木史朗長崎市長による「長崎平和宣言」の朗読の場面でした。

全文を引用掲載させていただきます。

「突然、背後から虹のような光が目に映り、強烈な爆風で吹き飛ばされ、道路に叩(たた)きつけられました。背中に手を当てると、着ていた物は何もなく、ヌルヌルと焼けただれた皮膚がべっとり付いてきました。3年7カ月の病院生活、そのうちの1年9カ月は背中一面大火傷(やけど)のため、うつ伏(ぶ)せのままで死の淵をさまよいました。私の胸は床擦れで骨まで腐りました。今でも胸は深くえぐり取ったようになり、肋骨(ろっこつ)の間から心臓の動いているのが見えます」
これは16歳で被爆し、背中に真っ赤な大火傷を負った谷口稜曄(すみてる)さんが語った体験です。

1945年8月9日午前11時2分、長崎の上空で炸裂(さくれつ)した1発の原子爆弾により、その年のうちに7万4000人の命が奪われました。生き延びた被爆者も、数年後、数十年後に白血病やがんなどを発症し、放射線の影響による苦しみや不安を今なお抱えています。

谷口さんは6年前にこの世を去りましたが、生前、まさに今の世界を予見したかのような次の言葉を遺(のこ)しました。

「過去の苦しみなど忘れ去られつつあるようにみえます。私はその忘却を恐れます。忘却が新しい原爆肯定へと流れていくことを恐れます」

長期化するウクライナ侵攻の中で、ロシアは核兵器による威嚇を続けています。他の核保有国でも核兵器への依存を強める動きや、核戦力を増強する動きが加速し、核戦争の危機が一段と高まっています。

今、私たちに何が必要なのでしょうか。

「78年前に原子雲の下で人間に何が起こったのか」という原点に立ち返り、「今、核戦争が始まったら、地球に、人類にどんなことが起きるのか」という根源的な問いに向き合うべきです。

今年5月のG7広島サミットでは、参加各国リーダーがそろって広島平和記念資料館を訪れ、被爆者と面会し、被爆の実相を知ることの重要性を自らの行動で世界に示しました。また、このサミットの成果文書である「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」では、「核戦争に勝者はいない。決して戦ってはならない」ということが再確認されました。

しかし、この広島ビジョンは、核兵器を持つことで自国の安全を守るという「核抑止」を前提としています。核抑止の危うさはロシアだけではありません。核抑止に依存していては、核兵器のない世界を実現することはできません。私たちの安全を本当に守るためには、地球上から核兵器をなくすしかないのです。

核保有国と核の傘の下にいる国のリーダーに訴えます。

今こそ、核抑止への依存からの脱却を勇気を持って決断すべきです。人間を中心に据えた安全保障の考えのもと、対決ではなく対話によって核兵器廃絶への道を着実に歩むよう求めます。

日本政府と国会議員に訴えます。

唯一の戦争被爆国の行動を世界が見つめています。核兵器廃絶への決意を明確に示すために、核兵器禁止条約の第2回締約国会議にオブザーバー参加し、一日も早く条約に署名・批准してください。そして、憲法の平和の理念を堅持するとともに、朝鮮半島の非核化、北東アジア非核兵器地帯構想など、この地域の軍縮と緊張緩和に向けた外交努力を求めます。

地球に生きるすべての皆さん、一度立ち止まって、考えてみてください。

被爆者は、思い出すのも辛(つら)い自らの被爆体験を語ることで、核兵器がいかに非人道的な兵器であるのかを世界に訴え続けてきました。この訴えこそが、78年間、核兵器を使わせなかった「抑止力」となってきたのではないでしょうか。

その被爆者の平均年齢は、今年85歳を超えました。被爆者がいなくなる時代を迎えようとしている中、この本当の意味での「抑止力」をこれからも持ち続けられるか、そして核兵器を廃絶できるかは、私たち一人一人の行動にかかっています。

被爆地を訪れ、核兵器による結末を自分の目で見て、感じてください。そして、世界中で語り継ぐべき人類共通の遺産ともいえる被爆者の体験に耳を傾けてください。

被爆の実相を知ることが、核兵器のない世界への出発点であり、世界を変えていく原動力にもなり得るのです。

私は、両親ともに被爆者である被爆2世です。「長崎を最後の被爆地に」するため、私を含めた次の世代が被爆者の思いをしっかりと受け継ぎ、平和のバトンを未来につないでいきます。

日本政府には、被爆者援護のさらなる充実と一日も早い被爆体験者の救済を強く求めます。

原子爆弾により亡くなられた方々に心から哀悼の意を捧(ささ)げるとともに、長崎は、広島、沖縄、そして放射能の被害を受けた福島をはじめ、平和を希求するすべての人々と連帯し、「平和の文化」を世界中に広め、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に力を尽くし続けることをここに宣言します。

2023年(令和5年)8月9日

長崎市長 鈴木 史朗

「自民党と公明党が推薦し、国民民主党が支持した元九州運輸局長」という政治的立場だそうですが、核兵器廃絶に向けてのこの思いはホンモノと見受けられます。同じ被爆地たる広島出身を売りにするキシダ首相。虚心坦懐に,この被爆地の声に耳を傾けていただいてはいかがでしょうか?


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